著者

 

 

石原加受子(いしはら かずこ)

 

 

 

 

 

 

 

心理カウンセラー。「自分中心心理学」を提唱する心理相談研究所オールイズワン代表。
日本カウンセリング学会会員、日本学校メンタルヘルス学会会員、日本ヒーリングリラクセーション協会元理事、厚生労働省認定「健康・生きがいづくり」アドバイザー。

 

「思考・感情・五感・イメージ・呼吸・声」などをトータルにとらえた独自の心理学で、問題解決、生き方、対人関係、親子関係などのセミナー、グループ・ワーク、カウンセリングを行う。『「しつこい怒り」が消えてなくなる本』(すばる舎)、『仕事・人間関係「もう、限界! 」と思ったとき読む本』(KADOKAWA)などベストセラー著書多数。累計は150万部を超える。

 

 

本書の要点

 

  • 要点1:ポジティブでもネガティブでも、感情が起こるには理由がある。感情を無理に抑えようとするのではなく、自分に何が起きているかを知るための情報としてとらえよう。
  • 要点2:「怒り」「我慢」「競争心」「見栄」「不安」「焦り」のようなネガティブな感情は、あなたが自分を大事にするためのメッセージを送っている。
  • 要点3:自分の感情を味方にすることで、人生はうまくいく。自分の“実感”を信じて、判断し、行動しよう。

 

 

本書の要約

 

「感情」は自分を知るための情報

感情には「理由」と「目的」がある

「感情を抑える」という言い方が一般的であるように、とくに怒りや不安などのネガティブな感情は「コントロールすべきもの」という思い込みが根強い。

 

しかし、ネガティブであれポジティブであれ、感情は何らかの「理由」があって起こるものだ。

 

自分にとって好ましいことが起こればポジティブな気持ちに、自分にとって不都合なことが起こればネガティブな気持ちになる。

 

感情によって、自分に何が起こっているのかを知ることができるのだ。

 

また、私たちは無意識の内に、ある「目的」を達成するために感情を利用していることがある。

 

たとえば、子どもが腹を立てたくなるようなことをしでかし、親が怒鳴ったとしよう。

 

しかし、怒鳴る以外の解決方法があるのであれば、怒鳴る必要はない。

 

親は怒りという感情を利用し、怒鳴ることで子どもを黙って従わせているのだ。

 

このように自分の目的達成のために怒りを利用していると、怒鳴ることが当たり前になっていく。

 

そのうち、まったく腹をたてる必要のない場面においても自動的に「怒鳴る」という方法にスイッチが入ってしまうようになる。

 

「自分中心」の生き方で感情を味方につける

 

怒りを相手にぶつけてしまうのは、自分が問題を抱えているからだ。

 

その問題を未解決のまま、怒りだけをコントロールしようとしてもうまくいくはずがない。

 

怒りが生まれるのは、「他者」を中心とした視点で判断し行動する「他者中心」の考え方をしているからだ。

 

他者に認められたいと願い、必死に行動しても、その欲求が満たされなければ、不満足感が鬱積していく。

 

そんなネガティブな意識がネガティブな感情を生成していき、ついには他者にぶつけないではいられないほど増幅していく。これが「怒り」の正体だ。

 

著者は独自の視点から、「自分中心」「他者中心」というとらえ方で心のメカニズムを語り、これを総じて「自分中心心理学」と呼んでいる。

 

著者が提案するのは、自分を中心とした視点で判断し行動しようとする「自分中心」の生き方だ。

 

感情は自分を愛するためのメッセージ

怒りをコントロールするより、原因を突き止める

自分中心的なとらえ方をするのであれば、「怒り」が湧いてくるのは「自分が自分を大事にしていないから」であり、「自分を愛していないから」だ。

 

暴力的な怒りは他者に向かっていても、自分自身を傷つけていると著者は指摘する。

 

 

本の要約サイトフライヤーから引用
https://www.flierinc.com/