グレイトフル・デッドというニッチな話題でマーケティングを学ぶ


 

「ニッチ」は、経済・マーケティング用語として使われることが多く

大資本が手をつけない、市場の「隙間」という意味で用いられます。

 

例えば、隙間産業のことをニッチ産業といったり

隙間市場をニッチ市場といったりします。

 

 

「中小企業やベンチャー企業はニッチな産業を狙うと成功しやすい」など

ビジネスシーンにおいて「ニッチ」という言葉を聞く機会は

少なくないでしょう。

 

しかし、実はこの「ニッチ」という言葉はビジネスシーンだけではなく

日常的にも使われます。

 

そんな「ニッチな何か」を持っている人たちが共感できる

「あるある」にはどのようなものがあるのでしょうか。

 

ニッチの意味やニッチあるある、ニッチと言われがちな趣味や

そうした趣味を持つ魅力について徹底的に解説していきます。

 

 

グレイトフル・デッドという団体を知っていますか?

 

 

ローリングストーンズやビートルズと同じくらい歴史が長いが

日本ではあまり名は知られておりません。

 

 

グレイトフル・デッドとは、アメリカの 1965 年に結成された

ロックバンドです。

 

しかし、今現在もライブ活動を続けており、年間 5000 万ドルを稼ぐ

アメリカで最も長く、最も成功し続けているアメリカではニッチな世界で

有名なロックバンドです。

 

 

なぜ、このバンドが半世紀たった今でも、成功し続けているかの

コンテンツを作成いたしました。

 

 

 

グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ

という書籍があります。

 

なにこれと思って要約書を読んでみますと

とても素晴らしい書籍なんですね。

 

 

グレイトフル・デッドは、1960年代にアメリカ西海岸

サンフランシスコで生まれたバンドです。

 

 

ビートルズやローリングストーンズなんかと同じくらいの

歴史を持っています。

 

 

しかしながら日本人の大半は恐らくグレイトフル・デッドを

知りません。

 

ヒット曲もありませんし、ジョンレノンやポール・マカートニーや

ミック・ジャガーキース・リチャーズみたいな大スターも在籍して

おりません。

 

 

そのようなバンドなんですが、アメリカではとっても人気が

あるバンドなんです。

 

 

グレイトフル・デッドの創立メンバーは

 

ジェリー・ガルシア(ギター、ボーカル)

 

ボブ・ウェア(ギター、ボーカル)

 

ロン「ピッグペン」マッカーナン(キーボード、ハーモニカ、ボーカル)

 

フィル・レッシュ(ベース、ボーカル)

 

ビル・クルーツマン(ドラム)。

 

 

しかし、グレイトフル・デッドは半世紀近く活動しており

今でも活動は続いており、ファンは今でも増え続けています。

 

 

グレイトフル・デッドの活動内容は、売れているバンドの常識

音楽業界の常識の真反対を実践しているから半世紀も活躍

できているんですね。

 

 

西海岸のヒッピーkずれのそばから見たらきっと文無しの

集まりだったバンドが今世間で注目されている「最新型ビジネス」の

秘密があるんでしょうね。

 

 

インターネットのなかった時代は、ロックバンドにとって

ライブとは、新しいアルバムを宣伝するためのものなんです。

 

 

バンドは世界各地をツアーで周り、バンドのファンは

ライブのために大枚をはたく。ライブの内容は、同じように曲を

演奏し、演出も同じもので構成されています。

 

 

グレイトフル・デッドは40年以上前から、ファンの皆さんに

自分たちの音楽を無料で解放していました。

 

ツァーの音楽は録音してコピーし放題でした。

 

まさに「フリー」であり「シェアー」のはしりです。

 

著作権なんだといわずの、自分たちの作品を解放したら

たくさんのファンがついてくれて、コミュニティができて

仕事を鉄手伝ってくれて、結果としてグレイトフルデッドの

音楽活動は、大きな市場になっています。

 

 

グレイトフル・デッドのライブは、単に音楽を披露する

だけではありません。

 

 

ライブを通してほかのバンドとはまったく異なる

「ファン体験」を提供しています。

 

 

どういうものかというと、ライブごとに演奏する曲の

演奏方法が異なります。

 

 

毎晩、違う音楽体験を提供することで、ファンは続けて

ライブに足を運びたくなるんですね。

 

 

また、ライブが主な収入源なので、ライブの照明や音響システムは

その時で一番最高の設備を使用していました。

 

 

これは、当時活躍していた全ての他のバンドとは正反対の

アプローチなんですね。

 

 

さらに、熱狂的なファンはバンドと一緒にライブ会場を一緒に

移動しながら風変わりな屋台が並べていたんです。

 

 

ファンにとって、その屋台の歩き回るのも

ライブ体験となります。

 

 

彼らの全米コンサートはさながら移動する町のようで

大勢のファン達が、そしてそのファンを相手にする商人たちが

ぞろぞろと後をついていきます。

 

 

まるで牧歌的で、一見時代遅れでビジネスの匂いなんかは

感じさせません。

 

それなのに結果として彼らの行動は大きな市場を

生み出し続けているんですね。

 

 

グレイトフル・デッドのライブは、バンドとファンの両方が

恩恵を受ける湯になっています。

 

 

・一方的にバンドがファンへ音楽を聴かせるだけのライブ

 

・ライブは、新アルバムを売る宣伝活動のためのもの

この音楽業界の常識を拒否し、ひっくり返したのが

グレイトフルデッドのライブですね。

 

 

たいていのロックバンドは、綿密に調整されたプログラムに沿って

ライブで演奏し、それをひたすら繰り返すだけです。

 

 

お金をもらっているプロだから入念なリハーサルで完璧なライブを

披露するのは当然であり、それが美徳とされています。

 

 

しかし、グレイトフル・デッドのライブにはまったく台本がありません。

 

そして、メンバーはライブ中、よくミスをします。

 

しかし、メンバーはそれを気にしない。

 

 

その失敗すらライブ体験の一部にしてしまっているんですね。

 

そんな、「ありのまま」のライブはファンにとっては

『偽りのない本物らしさ』に親しみを覚えmっす

 

 

ところで、ありのままでいるという事は怠惰に

なることではありません。

 

 

素の自分を磨くことなんです。

 

というのも、グレイトフル・デッドは、失敗をしたらそれを自覚し

失敗を避けるのではなく、そこから学び、出来の悪い演奏をしても

保守的にならず、次の新しい演奏技術を常に挑戦し続けています。

 

 

その事を象徴しているのが、彼らの演奏スタイルなんです。

 

 

グレイトフル・デッドのライブは 80%が即興、同じ曲を同じように

演奏スタイルは たった20%です。

 

 

彼らは主に即興による演奏スタイルを採用しています。

 

しかし、即興は他のバンドでも多く採用されているので、

けして珍しいものではありません。

 

ただし、よくあるバンドの即興とは、まず 1 人が主旋律を奏で、

それを受けた他のメンバーが発展させるというものです。

 

 

しかし、グレイトフル・デッドの即興はメンバーが

それぞれ即興しながらグループとしても同時に

演奏するという「同時即興」です。

 

 

自分も即興しながら他のメンバーの演奏もよく

聞かなければならないので音楽的にかなり高度です。

 

 

グレイトフル・デッドは、2300 以上のライブ演奏の中で、

つねに実験を繰り返し新しい演奏スタイルを模索し

鍛錬を重ねているんです。

 

 

中間業者を排除!ファン第一主義

 

 

グレイトフル・デッドは、ライブのチケット販売は外部に委託せず

自分達独自のチケット代理店で管理しています。

 

 

また、チケットの購入方法は電子決済ではなく、郵便為替を

同封してとある住所に送らなければなりません。

 

 

しかもその住所も特別な電話番号に電話して音声メッセージで

方法を教わるというかなり面倒なシステムになっています。

 

 

なぜこのような面倒なチケット販売方法をとっている理由は、

ダフ屋が不当にチケットを水増し販売したり、ニセのチケットが

出回らないようにすることと、何よりも、グレイトフルデッドの

熱狂的なファンに一番良い席が取れるようにするためなんです。

 

 

そうすることで、ファンの忠誠心をさらに駆り立てています。

 

 

ところで、ほとんどの業界は

 

生産者と顧客との間に中間業者(ブローカーのような)の層が

ひとつふたつある流通モデルで成長していました。

 

 

ブローカーは生産者よりも消費者に近く、足を使って代わりに

営業してくれるので企業やサービスが伸びるためには、

このような層が必要だったですね。

 

 

しかし、現代ではインターネットがこの考え方を根底から

ひっくり返しています。

 

 

今では、効率的に消費者とつながったサービスが提供できるので

ブローカーの今までの価値はなくなっています。

 

 

グレイトフル・デッドは自分と顧客との間にある何層もの中間業者を

取り去り、顧客を直接取り込むことで、忠実なファンには情報でも

ライブの席でも最優先で提供しています。

 

 

ブランドの管理がゆるい

 

 

バンドは自分達のブランドイメージを厳重に管理しています。

 

しかし、そのように決めたイメージを顧客におしつける戦略は

裏目に出ることが多いようです。

 

 

しかし、グレイトフ・ルデッドは、自分たちのロゴを付けた商品を

売る行商人に「ノー」と言うのではなく、使用を許可しました。

 

 

「売るな」と弾圧するのではなく、彼らを歓迎したようです。

 

 

ライセンス料を払ってくれれば使用を認めたんです。

 

 

また、デザインの観点からも自由に使用させています。

 

グレイトフル・デッドの演奏スタイルは即興演奏であると

先述で紹介しましたが、デザインも即興性や可変性を

推奨したんです。

 

 

要は、ブランド管理を緩くし、さらなるクリエイティブを

促進したことです。

 

ブランドの個性を表現すれば、多少見た目が違ってもファンは

ついてくるんです。

 

 

ブランドの個性を表現すれば、多少見た目が違ってもファンは

気づいてくれるし、何より、クリエイティブが窒息しません。

 

 

グレイトフル・デッドのファンは芸術や音楽について自由に考え、

体制には迎合しない性質を理解しているんです。

 

 

グレイトフル・デッドは、中間業者を排除すると先述したが、

逆にグッズを販売する行商人とは手を組みました。

 

それは、チケット販売のブローカーは大企業で、

グレイトフル・デッドのファンではありません。

 

しかし、グッズを売る行商人はグレイトフルデッドの

ファンなんです。

 

 

本当に好きなことをやろう

 

 

グレイトフル・デッドは自分たちがやっていたことが本当

に好きだったようです。

 

 

音楽をやり通し、結果的に成功しました。

 

自分達の音楽活動に情熱を抱いていたので、何度辛い体験をしても

粘り強く耐え続けることができたんです。

 

 

たとえば、初めて雇われた時、2 夜連続での演奏だったが、

最初の演奏があまりにひどく差し替えられました。

 

恥じ入ったあまり賃金を要求しなかっそうです。

 

これで、あきらめるのではなく、これまでの 2 倍練習し、

長年の試行錯誤し続けました。

 

 

子どもの頃「仕事」と「遊び」は本質的に相反するものと

教わったんです。

 

グレイトフルデッドのように自分が本当にやりたいことを

やっていたら、毎日「仕事」をしているという実感はありません。

 

 

情熱があれば自分の燃料となり疲れた同業者たちが乗り越えられない

壁を飛び越えられたんです。

 

 

多くの人々は、他人の期待や評価を意識して情熱を抱けない

「職業」に落ち着いてしまいます。

 

 

しかし、楽しめないことに時間を費やすと、精神的ダメージが

大きく私生活に与えるデメリットの方が多いゆです。

 

 

自分が愛すること本当にやりたいことをやっているほうが

すばらしい仕事をする可能性がはるかに高く

成功の可能性が高くなります。

 

 

そして、ずっと大きな幸福感を与えてくれるので、

人生の半分は働くのだから自分のやりたいことを

やったほうがいいですね。

 

他人の夢ではなく、自分自身の夢を生きることが

グレイトフルデッドのマーケティングの真髄です。

 

 

ピーター・ドラッカーの一番重要な言葉の一つは

「顧客の創造」です。

 

 

 

今はありませんけどできたら皆がが喜んでしまう商品や

サービスを開発して、新しい市場を創ることです。

 

 

そんな「顧客の創造」の真髄がグレイトフルデッドの

バンドの仕事なんです。

 

 

ピーター・ドラッカーの本には書いてありませんが

とても重要なポイントがあります。

 

それはグレイトフル・デッドはアーティストであるからこそ

気づいたのかもしれません。

 

 

常に人に「見られている」ということがいかに

仕事に効果をもたらすことなんでしょう。

 

 

とうてい実現がするとは思えない事業計画を

立てたとしましょう。

 

恐らく99%の確率で失敗します。

 

 

でも誰かに「見られている」事で、1%の可能性に

賭けてみようとという意欲がわいてきます。

 

 

人間は物語の上で生きていますので、共感を呼ぶ物語が

「見られえている」ことで生まれましたら、1%の可能性が

2%になるのかも知れません。

 

 

いまは100%と言っていいほどウエブ時代に突入しています。

 

 

それはアメリカで西海岸で生まれた「ヒッピー・カルチャー」です。

 

もっと具体的に表現すれば「ドラック・カルチャー」です。

 

 

例えばインターネット

 

例えばアップル

 

 

どちらもその根底にはヒッピー・カルチャーとドラック・カルチャーが

でんと座しています。

 

ドラック・カルチャーのポイントは何か?

 

それはありていに言えば「へらへらすること」

上昇志向を忘れることです。

 

 

他人と比較することをやめることです。

 

かわりに、より気持ちよく、より楽しく、より仲良く

へらへらと柔らかくいるんです。

 

 

上へ上への代わりに、横へ向こうへ前へ後へ

ゆらりと動くんです。

 

 

もともとフラットな構造を持つインターネットも

まさにこの精神のたまものです。

 

 

それからアップル「ヒッピーみたいな虹色のリンゴの

マークは有名です」

 

 

気持ちのいいインターフェイス、触り心地のいいデザインに

こだわり続けています。

 

機能より官能、快楽原則を何よりも大事にして創り続けています。

 

 

これもルーツはまさにドラック・カルチャーそのものですね。

 

フリーもシェアーも、インターネットの世界が発達することで

目に見えるようになりました。

 

 

それをいち早く体験したグレイトフル・デッドは

ヒッピー・カルチャーとドラック・カルチャーを

マーケットに変えてた先駆者なんです。

 

 

最先端のビジネスの誕生の陰にヒッピー・ドラック・カルチャーが

ありなんだか眉をひそめる人もいそうですがこれも現実です。

 

2011年に3月11日に東北大震災がありました。

 

残念ながら日本はそれ以前に戻れなくなっています。

 

 

でしたら戻るんではなく「横へ向こうは・前へ後へ」」の

精神で新しい道を。歩んでみたいですね

 

 

「ラヴ&ピース」これはヒッピーの合言葉です。

 

 

グレイトフルデッドはそのようなグループの

人達のように見えます。

 

 

縛らない

 

グレイトフルデッドのファンは、ヒッピーが主体だったこともあり

体制に迎合しない、ルールに縛られたくないという人々が多いんです。

 

 

そんな彼らをひとつにまとめるためにあえてルールや規律で縛らない

既存の考え方を否定しその逆を実践し続けた。常識の逆をいき成功した

ビジネスモデルがグレイトフルデッドのマーケティングです。

 

 

 

 

糸井樹里のこの本を日本語で出そうといったものからの

抜粋

 

 

200億円頭脳バンクContents5『ニッチマーケティングの真髄』

より引用