岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち  復活祭を「コロナ受難」の中で迎え

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち  復活祭を「コロナ受難」の中で迎え


 

岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち


復活祭を「コロナ受難」の中で迎える米国

4/11(土) 12:00配信

J-CASTニュース

   ”Easter Sunday…you’ll have packed churches all over our country. I think it’d be a beautiful time…I’m not sure that’s going to be the day, but I would love to aim it right at Easter Sunday.”
「復活祭の日曜日には、国じゅうの教会がいっぱいになる。美しい時だろう。その日になるかどうかはわからない。でも、まさにイースター(復活祭)の日曜日を目指したいんだ」

2020年3月24日にトランプ大統領がテレビ・インタビューでそう話した「その日」、4月12日はもう目の前だ。

新型コロナウイルスによる感染爆発が続くアメリカで人々は今、どんな思いで復活祭を迎えようとしているのだろうか。

■「政府に教会を閉鎖する権限はない」という一部福音派

復活祭とは、イエス・キリストが十字架にかけられ、3日目に復活したことを祝う日で、春分のあとの満月に続く日曜日とされている。そのため、多くの信者にとって、キリスト教の生誕を祝うクリスマスより大切な日ともいえる。

「トランプの言葉を信じて、教会を今オープンしたら、国じゅうの教会が人どころか、コロナウイルスでいっぱいになるよ」

呆れたようにそう言うのは、米南西部アリゾナ州ユマに住むヒスパニック系のロベルト(20代)だ。

トランプ氏は当初、都市封鎖と自宅待機が経済に深刻なダメージを与えることを恐れて、復活祭までに経済活動を再開することを目指していた。しかし3月29日、「復活祭をメドにしていたのは、願望にすぎなかった」と方針を転換。米国内の死者数のピークが、その約2週間後になると予想しているとし、社会的距離を確保するように求めるガイドラインを、4月30日まで延長すると話した。

日本時間4月10日(米東部時間9日)現在、米国の新型コロナウイルス感染者は45万2852人、死者は1万6129人。死者数が一番多いのはイタリアだが、米国はスペインを抜いて2位となった。

コロナ感染拡大を恐れ、全米の教会の多くが今、閉鎖している。しかし、一部の福音派の教会などのなかには、「今こそ人々が神のもとに集う時だ」、「真のキリスト教徒は、死を歓迎すべき友とみなすだろう」、「政府に教会を閉鎖する権限はない」と主張し、礼拝を続けるところもあり、行政は危機感を強めている。社会的距離を取り、教会の外やドライブインで礼拝を行う教会もある。

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引用:岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち  復活祭を「コロナ受難」の中で迎える米国