若者の草食化は本当か

若者の草食化は本当か


 はじめに

日本の若者は本当に草食化しているのか?ただマスコミ等が騒いでいるだけなのか?草食化という言葉だけが先行して、マスコミ受けしているのか?いろんなキーワードで調べてみますと意外なことがわかりました。

目次

若者の草食化の原因は

若者の草食化は社会問題になっているのか

草食化は進んでいるのか?

若者の恋愛離れは草食化のせいである

若者の草食化は増加しているのか

若者の草食化のメリット・デメリット

草食化は若者だけなのか

 

本文

若者の草食化の原因は

いつ「草食男子」と名付けたのか。草食男子」「肉食女子」を名付けたのがはじまりです。そして草食男子として定義したのは、「団塊ジュニア世代」で、「モテないわけではないが恋愛やセックスにがつがつしない」「据え膳も食わないし、送り狼もしない」「男女関係をワリカンで考え、女友達も大事にする」というものでした。つまり、若い男子を肯定するものだったのです。「草食男子」とは、「肉体関係」にがつがつしないから「草食」という意味と、「平和的」なイメージから名付けました。草食男子はなぜ恋愛や消費に大きな興味がないのか?草食男子が恋愛しない、消費しないのだとすれば、その理由は時代状況の変化です。

それに若い男性がみな草食男子化しているわけでもありません。つまり草食男子は、あくまでも男性が多様化した1つの例でしかなく、今でも旧来型の男らしさ女らしさだって選択できるし、それとは違う生き方も選択できるようになっただけなのです。

若者の草食化は社会問題になっているのか

「若者の草食化」は本当か?40年間の「性行動調査」から見える事実。草食系の若者が増えているのは確か草食系が増えているのは調査結果からも明らか。一方、実は肉食系も増えているという。「恋愛に興味がない」、いわゆる草食系の若者が増えているとよくいわれる。草食系をデートやセックスの経験がなかったり、遅かったりするなどと定義するならば、約40年間継続して行われている『青少年の性行動全国調査』を分析した結果、そのような若者が増えているのはデータを見れば明らかです。

ネットに氾濫する性描写が女子の性嫌悪を加速させた。性交経験率の低下に伴い、デートやキスの経験率も低下しており、特に2010年頃からいわゆる「草食化」の傾向が急激に進んでいると、指摘する。セクシュアルなことを見聞きするのでさえ嫌で気持ち悪いと答える、性嫌悪の女子が増えています」その原因として「女性は性的な話をしてはいけない」といったステレオタイプな見方が日本社会に残存していることがアンケートにも反映されている可能性も十分考えられる。つまり、「性的関心がある」と言いたくないという自分像が、若い女性のなかにあるというわけだ

性嫌悪の女性が増えている理由をこう説明する。「性的な問題に対して拒否反応を示す人は、昔から男性に比べて女性のほうが多いのですが、ネットが普及してからは、これが顕著になっています。たとえば、ネットを見ていると不意にアダルト系の広告が出るなど、性的な情報が氾濫していることが一因にあります。

草食系が増える一方で超早熟な子も増加

性的関心の低下にともない、デート、キス、性交などの性行動経験率が下がっているのは想像に難くない。「性交の経験率にしても、『あなたはなぜセックスしないんですか?』といった質問に対して、単純に『恋人がいない』というのが一番多い回答。そうすると、次に恋人がいない要因は何なのかとなり、さまざまな理由が考えられます。しかし、『スマホの普及によって異性と対面せず気軽に交流できるため、恋愛する意欲がなくなった』といった論は、因果関係があるのか断言できません。というのは、携帯電話が普及し始めた90年代後半~2000年代前半も同じようなことがいわれていましたが、その当時はむしろ性活動が活発化しているので、そのロジックは成り立たないのです」

『青少年の性行動全国調査』でわかったことは、若者全体が草食化しているというよりも、「草食系の若者が増えている一方で、性に早熟な肉食系も増えている」と見るのが正しいようだ。草食化が進んでいるという世間一般のイメージではなく、確かなデータに基づいた理解が必要だろう。

草食化は進んでいるのか?

実際、その後も「草食化」は進んでいるのでしょうか? 『性経験』という一部分よりも、異性との付き合い方そのものに対する意識の変化に注目するべきです」と 結婚のハードル上がる、性が男性に求める結婚の条件です」目立って増えているのが「経済力」と「職業」。その他、「家事への協力」など、女性が結婚相手に求める条件が増えている状況が読み取れます。つまり、男性側からすると、結婚のハードルが上がっているのです。異性の交際相手がいない人が増えている点も見逃せないと言います。特に顕著なのが、男性で「交際している異性がいない」の割合です。200252.8%、200552.2%だったのが、2010年には61.4%と急上昇しています。 女性も上昇していますが、200544.7%から2010年が49.5%と、男性ほどではありません。また、2010年の調査で男性の41.5%が「1人の生活が寂しくない」と答えた一方、女性は28.7%にとどまりました。

「男性の中で1人で生活することに違和感を持たない人が増えています。将来的には、このような意識の変化が『性経験』など様々な結果となって現れる可能性があります」としています。見落とされがちだった「未婚の社会人」 これまで、学校を卒業し就職したら数年後には結婚するのが当たり前だという風潮があったため、結婚をしない社会人の存在が見落とされがちだったからです。「結婚願望を持っていながら、結婚に至らないかもしれない女性」の存在です。 最初から結婚をしないと決めている人は、裕福な人でもそうでない人も、それを前提に将来設計をします。男性は女性の求める結婚の条件に合わない人が増えており、1人でいることにも抵抗感がなくなっています。

若者の恋愛離れは草食化のせいである

日本の出生数が減少し続けているのは、婚姻数の減少によるものです。つまり、婚姻数が1つ増えれば、その後離婚などがあったとしても、計算上は1.5人の子どもが生まれるということを意味します。逆に、婚姻が1組減れば1.5人の出生数が減るわけです。とはいえ、婚姻支援をしたからといって婚姻数が増えるものでもありませんし、婚姻数を増やしたいからと、先般炎上した内閣府の研究会の提言のように「若者が恋愛しなくなっているのだから、恋愛支援をすれば婚姻も増えるはず。だから壁ドンの練習だ」などという論法はありえません。

そもそも、いつも草食化とか恋愛の不活性化などと「これもできない、あれもできないよね」とネチネチ指摘してばかりなのは、部下のミスをいつまでも蒸し返す上司のパワハラ行動そのもののようでいかがなものかと思うわけです。そもそも若者が恋愛をしないということ自体、別に彼らのミスでもありませんし、恋愛していないのは今に始まった話でもない。

恋人ナシ、恋愛願望もない」割合は10年で増えたが逆に、元々結婚に後ろ向きな層も皆婚時代から半分くらいずっと存在していたわけで、「一生結婚しない」の割合が増えたといっても、それは元々の後ろ向き層の濃淡の話にすぎず、ことさら大騒ぎする問題でもありません。しかし、こういうことを言うと「一生結婚しないという割合が増えていることはすなわち若者の結婚離れという事実であり、由々しき問題ではないか」と反論されます。草食化などという自己責任にすり替えてはならない要するに、34歳までの若年未婚のうち「結婚したいのにできない」層が5割近くも残されていることになります。ちなみに、中年男女は、達成率そのものは低いですが、結婚したいという希望者に対する達成率は、男女とも90年以降それほど変わりません。

 

 若者の草食化は増加しているのか

最近の若者は、男子が消極的で「草食系男子」、女子が積極的で「肉食系女子」などといわれている(草食男子、肉食女子とも呼ばれる)。ここでは、草食系男子、肉食系女子のイメージの背後に想定されているセックスに関する積極性(性的関心度)について、男女年齢別の特徴と変化について見てみよう。これによれば、男性は30代、女性は20代後半に、性的関心度が最も高まる(無関心・嫌悪は少なくなる)。すなわち、男女ともに、出産適齢期と性的関心度は相関している(どちらが原因でどちらが結果かは単純には言えないが)。そして、それより年齢が加わると、性的関心度は低くなっていく。

男女を比較すると、男性より女性の方が無関心・嫌悪の割合が全般的に高い。また性的関心度の年齢変化も女性の方が大きい。興味深いのは、実は、出産適齢期より若い世代ほど、セックスに対して、無関心や嫌悪を示す者が多くなっている点である特に10代の無関心度が高いがこれは10代が学齢期に当たっていて、出産にむすびつく可能性の高い性的関心を抑制すべきだという周囲からのプレッシャーの影響もあるのではないかと考えられる。特に女性において、10代から20代前半にかけて性的関心が一気に高まる様子もうかがえる。 2008年から2012年にかけての変化としては、性別年齢を問わず、全般的に、性的無関心度が高まっている点が印象的である(2010年から2012年にかけては無関心度の上昇がやや止んだようであるが)。

若者の草食化のメリット・デメリット

まず、現代の若者は、恋愛・男女交際に「消極・受動的」なスタンスの男性。いわゆる「草食系男子」に対してどのようなイメージを抱いているのでしょうか。草食系男子のイメージとしてあてはまるものを尋ねたところ、男女とも各年齢層で最も高い割合になったのは「ガツガツしていない」で、半数以上が挙げています。次いで、「デートに誘わない・告白しない」「異性と話すのが苦手」などが続きます。また、女性のほうが「頼りない」イメージを持つ人の割合が高くなっています。女性では年齢が上がるにつれ、「デートに誘わない・告白しない」「傷つきやすい」「恋愛以外のことで満たされている」の割合が高くなります。「異性と話すのが苦手」は男女共に年齢が上がるにつれ、割合が目立って低くなります。

以上の傾向を踏まえると、「草食系男子」という言葉には、恋愛に奥手というネガティブなイメージよりも、ガツガツしすぎていないという、どちらかといえば肯定的なイメージを持つ人が男女共に多いようです。

それでは、いったいどの程度の若者が「草食系」なのでしょうか。1524歳の未婚者に対して、恋愛・男女交際へのスタンスを尋ねたところ、10代後半・20代前半共に男性は「恋愛・男女交際に消極・受動的」(草食系)が約7割で、「恋愛・男女交際に興味がない」の約1割と合わせると、恋愛・男女交際に積極・能動的ではない男性が約8割となっています。

それでは、恋愛・男女交際へのスタンスの違いにより、好きな相手にアプローチする行動はどの程度異なるのでしょうか。好きになった異性と交際できる可能性がどれくらいあれば自分から告白するか尋ねたところ、「9割以上」「78割程度」の合計割合は「恋愛・男女交際に積極・能動的」「恋愛・男女交際に消極・受動的」の男女とも約6割でした。「可能性の程度にかかわらず好きな異性には告白する」と回答した割合は、「恋愛・男女交際に積極・能動的」な人(男性11.4%・女性11.6%)のほうが、「恋愛・男女交際に消極・受動的」な人(男性6.5%・女性3.6%)よりも割合は高くなっています。

また、「可能性の程度にかかわらず自分からは告白しない」と回答した割合は、男性よりも女性の割合のほうが高く、男女共に「恋愛・男女交際に積極・能動的」な人よりも「恋愛・男女交際に消極・受動的」な人のほうが高くなっています。

男性の「恋愛・男女交際に積極・能動的」の割合は、「ルックス・見た目に自信がある」人が50.5%で、「ルックス・見た目に自信があるとは言えない」人の22.6%より27.9ポイント高く、女性の「恋愛・男女交際に積極・能動的」の割合は、「ルックス・見た目に自信がある」人が43.7%で「ルックス・見た目に自信があるとは言えない」人の25.7%より18.0ポイント高くなっています。ルックス・見た目に自信がある人ほど恋愛・男女交際に積極的な人が多いようです

結婚しないことを選ぶ人が多くなったとはいえ、世間体に影響するおそれがある点には注意が必要です。自分自身は未婚であることを何とも思っていなくても、周りが気をつかって異性を紹介してくることもあります。いい歳になって結婚せずにいると「何か問題があるのでは」と疑われることもあるかもしれません。親としても子供の結婚を見届けることができず、子供としても結婚しないことによって親孝行ができない面があります。親に孫の顔を見せてあげられないことは、未婚を続けるうえで大きなデメリットだと言えるでしょう。

結婚しないデメリットとして老後の不安があります。未婚のまま歳を取ると、自分が働けなくなったときに助けてくれる家族がいません。既婚者は、パートナーや子供に助けてもらうことができますが、未婚者は完全な孤独となります。老いて病気になっても、自分を励ましてくれる家族はいません。もちろん、治療にかかる費用はすべて自分で負担することになります。両親が元気なうちは完全に孤独になる心配はありませんが、両親が亡くなった後は家族がいなくなり、助けてくれる人がいなくなります。病気になってしまったときなどに助けてくれる人がいないことは、未婚を続けるうえでとても大きな不安要素となるでしょう。

未婚者は、共働き夫婦と比べて経済的余裕が少なくなります。結婚していれば、どちらかが病気や事故で働けなくなったとしても、もう一方が稼いでくれれば生活が破綻する心配はありません。しかし、未婚者は自分が働けなくなると収入がなくなり、一気に生活が傾いてしまいます。さらに、未婚者の場合は会社から家族手当などが受けられないデメリットもあります。未婚者は将来、生活が破綻するリスクがあることを十分理解したうえで将来の計画を考えなければなりません

恋愛関係のゴールが結婚だと捉えるのが一般的でしたが、時代の変化とともに恋人はいても結婚したくないと考える人が増えています。結婚することよりも、結婚せずに今のままの関係を続けたほうが幸せだと考えたり、別の良い出会いに期待してしまったりするなど、結婚に魅力を感じないカップルは大勢います。ほかにも、将来の収入が不安で結婚に踏み切れないなど、カップルによって状況はさまざまです。

結婚しないことを選ぶ人たちの考えを理解できたでしょうか。時代の移り変わりとともに結婚に対する価値観が変わった現代では、結婚しないことも一つの選択肢になっています。結婚しないことは決して珍しいことではなく、一つの生き方として支持され始めているのです。今回紹介した内容を参考に、ぜひ自分が結婚するのか、しないのかについて一度考えてみてはいかがでしょうか。

草食化は若者だけなのか

40代未婚男性は経済事情で恋愛できない。「若者の恋愛離れ」とは20代未婚女性の恋愛離れであって、男性に限ると、「40代未婚おじさんの恋愛離れ」というべきなのかもしれません。40代未婚男性が恋愛に踏み切れない要因は、まさに「ロスジェネ世代」といわれたように、ひとつには、経済的要因が大きいとは思います。今でも、婚活界隈では、ある一定レベルの年収以下の男性に対しては、はっきりと明言はしないものの「あなたには恋愛も結婚もする資格はない」と突き付けられているという現実があります。

ただし、こうした層も、その後、25歳以降では恋愛経験率が向上しています。自分の収入が安定した段階ではじめて恋愛行動に踏み出せたのでしょう。そういう意味では、「40代未婚おじさんの恋愛離れ」というより「低年収のまま40代を迎えた未婚おじさんの恋愛市場からの締め出し」と呼ぶべきなのかもしれません。しかし、こうしたデータを提示しても、それでも頑として引き下がらない大人たちがいます。「なんだかんだ、俺たちの若い頃より、今の若い男たちは積極性に欠ける。金がないからと言い訳ばかり達者で、何事にも能動的にいかないから恋愛も結婚もできないのだ。そういう姿勢を草食というのだ」というわけです。

たしかに、そういう年齢層(60代以上)の方たちがそう発言する気持ちもわからなくはありません。彼らが20代の頃の1980年代までは、日本はほぼ全員が結婚する皆婚社会だったからです。男女とも80年代まで生涯未婚率(50歳時未婚率)は5%以下でした。仮に、1985年以前も25歳以上の未婚男の童貞率が2530%で推移していたとしましょう。1980年代までは、このお見合いによって、恋愛未経験の3割の未婚男性たちは「結婚」という形で救済されていたと考えられないでしょうか。もちろん、お見合い結婚の男性が、すべて性体験が無い男たちだったとは断言できませんが、お見合いによって初めて恋愛をし、性体験をし、結婚したという男性がいなかったわけでもないと考えます。

その後、お見合い比率は5%台まで激減します。直近の2534歳の未婚男の童貞率は29%ですが、彼らがアラフィフとなる20年後には、男の生涯未婚率(50歳時未婚率)は約30%になると推計されています。数字のつじつまは合っています。自由恋愛を謳歌できるのは、3割の恋愛強者男女に限られます。残り7割のうち4割はそれでも過去に恋愛経験はあります。が、一度も恋愛経験のない層が3割存在し続けていることも事実です。そして、それは決して若者の問題だけではありません。「イマドキの若い奴は……」という言葉で片付けてしまうと、むしろ本質を見誤ります。

未婚化や非婚化は、若者の草食化というより、お見合いなどの社会的なお膳立ての消滅によって、もとから存在した恋愛未経験3割がそのまま40代以上となって可視化されたのではないかと思います。変化したのは若者の個人の意識や資質ではなく、社会環境のほうだという事実認識を持つことも大事でしょう。人は自分が苦労せずできることは、他人も当たり前にできると思いがちです。できない者がいれば「それは努力不足だ」と断じる人もいるでしょう。しかし、自分が泳げるからといって、泳げない人を無理やり水深のある川に引き込めばどうなるでしょう?自力で泳ぐだけが川を渡る方法ではなく、そのために舟を作り、橋を架けることが社会の役割なのだと思います。

 

 

参考サイト

2000年代後半ごろからメディアでよく言われるようになった「若者の草食化」。恋愛や性に関して消極的な若者男子の代名詞として一般に定着している。しかし、実際のとこ…
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