猫にかまれたことをSNSで報告して、その後急死された方がニュースで取り上げられていました。
ご遺族の方は、猫と関係ないと発表されています。しかし、猫を飼っている人にとっては気になるもの。
少し前になりますが、猫に足をかまれたことがあります。猫が私の足をかんで手足を巻き込んできました。蛇のかみ方に似ています。
その時には何でもなかったのですが、時間が経つにつれだんだん痛くなり
歩くことが苦痛になりました。
早速、医院に行ったのですけど破傷風のおそれがあると診断され、1ケ月ほど
医院に通った記憶があります。
実際、猫にかまれたり、ひっかかれたりすることが多いようです。
実際のところはどうなのでしょうか。
猫によって「かまれる」「ひっかかれる」ことで動物から人にうつる病気を
紹介しましょう。
重症化する病気に注意
猫ひっかき病
症状:猫にかまれたり、ひっかかれたりして発症する病気です。病原体を持っている犬やノミから感染することもあります。
主に子猫が感染している場合が多いですが、猫自身には症状が現れません。
しかし人間に細菌が入ると、傷口に近いリンパ節が腫れて痛みが出ますバルトネラ菌(Bartonella henselae)が原因です。
患部が赤く腫れたり、化膿し、発熱、痛みがあり、ひどい場合は、腋窩のリンパ節まで腫れます。
まれに脳炎になり意識障害を起こします。感染経路:保有菌を持っている猫を血を吸ったノミから感染することも。
パスツレラ属菌という細菌による感染症です。猫のほぼ 100%が口の中にこの菌を持っています。
高齢者、乳幼児、糖尿病や免疫不全の患者など、抵抗力の弱い人が主に発症します。
感染経路:猫に咬まれたりひっかかれたりした傷から感染します。また、口移しで食事を与えることなどにより口から感染します。
予 防:高齢者や持病のある方は、犬や猫との過剰なふれあいは控えましょう。
Q熱
猫のほか、犬や牛、羊の尿やフンなどの排泄物から感染します。
猫や犬にはほとんど症状が現れず、人間の場合もほとんど症状が現れないか、多くの場合は軽い呼吸器症状でおさまります。
カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症
犬や猫に咬まれたり、引っかかれたりして感染します。
猫には症状が現れませんが、人に感染すると発熱、腹痛、吐き気などの症状があり、重症化すると敗血症や脳髄炎になることも。
海外の症例で、お年寄りが飼い犬に咬まれて亡くなった事例があり、注目を集めました。
実際にかまれてしまった場合は?
1.水道水を流しながら、傷口をよく洗う。診察の途中でもいったん中断して、洗面所で洗い流します。
丁寧にじっくりと。貯めた水ではなく、流れている水で洗浄することが大切です。
- 傷の周りを押し出すように洗う。傷口の辺りの病原体を押し出すようにイメージして傷を洗ってください。
- 近くに水道水がない場合は、ペットボトルのミネラルウォーターでもいいので、かけながら洗う。
- 患部から血が止まらない場合は、洗い流した後に圧迫止血。
血が止まらないときは、揉んだりせずに、ひたすら押すことが大切です。
飼っている猫はブラッシング、爪切りなど、こまかく手入れをするとともに、寝床も清潔にしておきましょう。
また、糞尿が乾燥すると、その中の病原体が空中に漂い、吸いこみやすくなります。
糞尿に直接ふれたり、病原体を吸い込まないように気を付け、早めに処理しましょう。
これらの病気の感染を防ぐためには?
感染症には、猫自身には症状が現れないものがたくさんあります。
動物の排泄物を触ったら石鹸で手を洗い、キスなどの濃厚接触を避けることにいつも気をつけていただきたいですね。
ダニや疥癬などは猫にも症状が現れます。
いつもより毛をかきむしっていたり、かゆそうに体をこすりつけるなどの症状に気がついたらすぐに獣医師に相談しましょう。
まとめ
猫も人間も健康状態を良くしておく、栄養状態が悪く、他の疾患にかかっていると免疫機構に影響が出て感染リスクが高まります。
また、定期的にブラッシングをしていれば、皮膚に症状が現れる疾患を見つけやすくなります。
ノミやダニは予防薬がありますので、獣医師と相談して使用してください。
参考サイト
https://toyokeizai.net/articles/-/628371
https://www.pref.gifu.lg.jp/uploaded/attachment/95537.pdf
https://www.axa-direct.co.jp/pet/pet-ms/detail/7233/