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日本マクドナルドは、約8割の商品・メニューを対象に1月16日から
値上げすると発表した。
昨年に続いて2回めの値上げ。
日本の物価も40年ぶりに値上げラッシュ。
政府も経済界も打つ手なし。
物価高は世界的な傾向。
消費者だけにシア寄せ。
スーパーの肉屋に行って驚いた。
半年前グラム250円のところ2023年1月10日現在グラム480円
なんと1.9倍の値上げ
もう買えない。
これほど極端ではないけど、その有名スーパーの商品ほとんど値上げ
それでも消費者は食べていかなければならない。
さぁどうする・・・・
このような世相にマクドナルドまで再値上げ。
今回、日本マクドナルドが2023年1月16日に引き上げた後のビッグマックの価格は450円(それまでは410円)。
円安とは?
円安とは文字通り日本円が安くなったこと。
簡単に言えば
100円を出せば1ドルを買えていたものの、時間を経て200円を出さないと1ドルを
買えなくなったということ。
アメリカではマクドナルドの各商品の価格が地域によって異なると知られている。
ただ代表価格でいえばビッグマックの価格は5.47ドル。
これを1ドル135円で計算すれば、738円。
確かにアメリカでビッグマックを買えば738円
日本でビッグマックを買えば450円
このように比較すれば日本の方が安いと感じる。
ちょっと待って・・・
給与水準が違う・・・
日本は何十年前から上がっていない。
韓国に抜かれている・・
もちろんもっと安価に販売している地域もあるものの、どの数字を使っても
日本より安価ではない。
値上げ額は10円から150円。2022年にも2度にわたって商品を10円から30円の幅で
値上げしているため、消費者にとっては立て続けの価格上昇と映る。
今回の値上げで代表的なものを挙げよう。ハンバーガー150円→170円、ビッグマック410円→450円、マックフライポテトSサイズ160円→190円、プレミアムローストコーヒーSサイズ100円→120円、といった内容だ。
マクドナルドの値上げについても消費者は「まったく意味がわからないし、理由がわからない」といったものではなく「理由はわかるけど、残念だな」と反応しているように見える。
アメリカのマクドナルドで起きたこと
日本はこのところインフレが本格化している。
それは世界も例外ではなかった。
ファストフードは他のレストランチェーンと比べたら手軽さで好まれている。
だから大幅な値上げは消費者に受け入れられにくい。
低価格を売りにしてきた店舗は消費者離れが起きる可能性があるからだ。
各社とも小幅な値上げを繰り返し、消費者の反応を見ながら大きな離反のない地点を探っている。
ただ全体が大きく上がっているなか、ファストフードが値上げしたとしてもそれは当然と消費者には捉えられているようだ。
アメリカでは時期にもよるが、マクドナルドの商品・メニュー価格は前年比で10%超も上がっている。
それでも低所得層への訴求性は維持している。ある程度の値上げであれば消費者はそれを受け入れている。
あるいはファストフードが選択肢として魅力的であり続けている。
その理由の1つとして、値上げした商品もある一方で、価格を維持している低価格商品も販売していることが挙げられる。
その低価格商品は他と比して価格競争力がある。
さらに消費者は期間限定の割引商品や、アプリなどを活用してクーポン等を利用している。アプリを使えば景品を提供するプログラムもあったり、ポテトが1つ無料提供されるサービスも用意したりしている。
値上げはあったものの、それでもマクドナルドは比較的に安価だという評価になった。
高額なレストランチェーンからマクドナルドへの移行も起きている。
実際にたとえば値上げの後(第2四半期)、アメリカのマクドナルドでは店舗売上高は前年比3.7%上昇した。
日本マクドナルドの値上げはどう影響したか
その影響は次のとおりだ。
? 第1四半期(1月~3月):10.3%増
? 第2四半期(4月~6月):9.8%増
? 第3四半期(7月~9月):6.5%増
? 第4四半期(10月~12月):13.9%増
(全店、前年比売上高変動率)
と上記の通り、むしろ売上高を伸ばしているとわかる。
なお上記の数値では表現されていないが、値上げ直後の月次を見ても、既存店が売上高・客数・客単価のどれも前年同月比でマイナスになっていない。
その都度メディアは値上げを憂い、さらにSNSなどではネガティブなコメントをよく見かける。
しかし、結果からいえば、値上げが続いているにもかかわらず、日本の消費者がマクドナルドを避ける理由になっていないと解釈するほかない。
マクドナルドが他社に先行して値上げをしたが、これは他社も追随する流れになると思う。
ところで、多くの論者が指摘することだが、日本のマクドナルドの場合は、値上げ後の価格も世界的に見て高いとはいえない。
。
さらにアメリカ以外で、もっとビッグマックの価格が高い国はほかにもある。
そう考えると今の現象は、日本の物価が世界基準の水準を追随している道半ばの状態とも思える。
値上げは相対的に評価される
マクドナルドの値上げの評価は結局のところ相対的にしか決まらない。
他のフードチェーンがもっと価格を上げるようになったら、マクドナルドは魅力を保つだろう。
もしかすると外食を控え、スーパーで内食を選択するかもしれない。
しかしそれも、スーパーの商品の価格がどれだけ上がるかによっても左右される。
消費者からは「これくらいの値上げなら、マクドナルドで食事したほうが良い」と判断され続けるかもしれない。
今回、プレミアムローストコーヒーSサイズが100円→120円となるが、この20円の上昇幅、率は小さくない。
ただし、それでもコーヒー1杯が400~500円以上となるようなカフェよりもリーズナブルだと評価する人はいるだろう。
結局のところ、値上げをしたとしても相対的な価値を提供できているかにかかっている。
消費者にとってはやや厳しい言い方になるものの、企業経営側からすれば、値上げしても利益が最大化するのであれば値上げするべきだし、それが株主に報いることになるだろう。
さらに健全な経済のなかではまっとうな値上げは認められるべきであり、それによって賃上げにつなげていくべきではないだろうかと私は思う。
マクドナルドの値上げはかなりの頻度で、その上昇率も大きい。
ただし値上げそれ自体で論評できるものではなく、あくまで価値と相対的に決まる。
この1年はマクドナルドが値上げしても売上高等は減少しなかった。
この点は昨年から3度目となった値上げに踏み切れるだけの判断材料だったのだろう。
ただし、今回も売上高がマイナスにならない、とは言い切れず、動向を注視したい。
同時にこれは「健全な値上げとは何か」ということを投げかけているとも言えるだろう。
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