著者
北原孝彦(きたはら たかひこ)
Dears(ディアーズ)グループ代表。
「Dears」を地元長野にて2015年に開業、翌年には2店舗目を展開。
立ち上げる美容室は「店長をつくらない」「フレックス制」「仕事が終わったスタッフから帰宅」「週休3日制」など独自の考えを元にリピート率90%以上、低離職率、入社希望のスタッフが順番待ちになる状態をつくる。
ゼロから4年で美容室を100店舗展開してきた。
本書の【ズボラPDCA】のメソッドを使い、美容室以外にも、オンラインサロンを5カ月で3000人超にするなど、事業やコミュニティを爆速成長させてきた。SNSをはじめ、さまざまな場所で、多くの起業家に支持されている。
本書の要点
- 要点1:ズボラPDCAのPLAN(計画)の段階では、時間をかけて、徹底的に「設計」することが重要だ。「ビジネスモデル設計」「情報設計」「行動設計」の3つの要素を検討する。
- 要点2:DO(実行)では、「やりきる」ことを意識する。一つひとつの行動は小さくてもいいので、1年間でやりきろう。
- 要点3:CHECK(検証)では、行動の「再現性」を高める。再現性は、次なる成功のカギとなる。
- 要点4:ACTION(改善)では、検証をもとに、効率化を意識する。1つのアクションでさまざまなリターンを狙う、1石6鳥を目指そう
本書の要約
弱い人のためのPDCA なぜPDCAは回らないのか
PDCA」とは、PLAN(計画)/DO(実行)/CHECK(検証)/ACTION(改善)の頭文字を取ったものだ。
「ビジネスのカギはPDCAをしっかり回すことだ」「PDCAはビジネスのみならずプライベートも左右する」などと言われるが、PDCAサイクルをうまく回すのは簡単なことではない。
いつの間にかPDCAのことは忘れて、目先の問題解決などに追われてしまうのが現実だろう。
多くの人にとって、PDCAを回すことができない一番の原因は「面倒だから」だろう。
しっかり「計画」するのは面倒だし、ガンガン「行動」するのは疲れる。
「検証」するほどの時間はないし、面倒な「改善」をするくらいなら別のことをやったほうがいい。
PDCAサイクルを回そうと意気込んでも、途中で飽きてしまう――そういう人も多いだろう。
そんな「3日坊主」「面倒くさがり」「ガラスの(ように弱い)メンタル」の人たちでも回せるPDCAを組み立てることが、まず第一歩となる。
小さなトライ&エラーを繰り返す
「何事も経験なのだから、当たって砕けろ」と言われることがあるが、ガラスのメンタルの人にとっては、なかなか難しい。
だからこそ「失敗しない」ことを大きなテーマにして、失敗しないような計画を立てる必要がある。
その前提に立ち、PDCAの「P」では、できる限り隙(すき)や粗(あら)のない計画を作ることに注力する。
「Pの失敗は、D・C・Aで挽回すればいいじゃないか」という意見もありそうだが、失敗のリスクがある計画はその時点でNGだ。
これは、「ローリスク・ローリターンのビジネスしかやらない」ということではなく、「ハイリスク・ハイリターンでも、リスクを冒さないように綿密な計画を立てる」ということだ。
立てた計画を行動に移す際も、最初の一歩は「傷つかないように」「ちょっとずつ」踏み出す。少しやってみてうまくいかなければ、傷つく前に引きかえせばいい。
そんな小さなトライ&エラーを繰り返して、より精巧な「失敗しないためのP」を作り上げる。
本の要約サイトフライヤーから引用