著者

 

水野敬也(みずの けいや)

愛知県生まれ。

 

慶應義塾大学経済学部卒。著書に『夢をかなえるゾウ』シリーズ、『人生はニャンとかなる!』シリーズほか、『運命の恋をかなえるスタンダール』『顔ニモマケズ』『サラリーマン大喜利』『神様に一番近い動物』『たった一通の手紙が、人生を変える』『雨の日も、晴れ男』『四つ話のクローバー』『ウケる技術』など。

 

また、鉄拳との共著『それでも僕は夢を見る』『あなたの物語』『もしも悩みがなかったら』、恋愛体育教師・水野愛也として『LOVE理論』『スパルタ婚活塾』、映像作品ではDVD『温厚な上司の怒らせ方』の企画・脚本、映画『イン・ザ・ヒーロー』の脚本を手掛けるなど活動は多岐にわたる。

 

 

本書の要点

 

  • 要点1:健康に気を遣うことは、長生きのためだけではなく、自分の行動を管理し、目標を達成しやすくするという効果もある。
  • 要点2:周囲の期待に応えようとしすぎるあまり、自分の本心に背いてしまうことがある。時には自分に素直になることも必要だ。
  • 要点3:「生きる」とは、限られた時間の中で何かを選択し続けることだ。「死ぬまでにやりたいことリスト」を作ることで自分の願望を確認し、チャンスをつかもう。

 

 

本書の要約

 

死を意識する 突然の余命宣告

 

働きざかりのビジネスパーソンである主人公は、突然、余命3か月であると宣告を受けた。

 

妻の志織、幼い娘の晴香と3人で暮らすマンションのローンを払うために、満員電車に揺られ仕事に向かう日々。そんな日常が当たり前のように続くと思っていたときのことだった。

 

自分がいなくなれば、持病のある志織が、幼い晴香を一人で育てることになる。

 

ショックや不安や怒りなどといった感情が入り混じるなか、主人公はゾウの神様、ガネーシャと出会う。ガネーシャができることは、主人公の寿命を延ばすことではない。「天啓」、つまりは「アドバイス」を与えることだけだ。

 

ガネーシャとともにやってきた死神は、主人公の寿命を表すろうそくを手にしていた。

 

ろうの部分がかなり短くなっていて、儚げな炎がゆらめいている。

 

この火が消えるまでは残り90日だという。

 

死に際に正しい行動をとれる人間は少ない。

 

こんなときこそ、助言を受けることが重要なのだ――そう死神に諭され、主人公は半信半疑のままガネーシャに教えを乞うことになる。

 

「教えが理解できなくても必ず実行する」という注意事項のもと、ガネーシャからの「課題」をこなす日々が始まった。

 

 

健康管理こそ夢への第一歩

 

ガネーシャからの最初の課題は「健康に良いことを始める」だった。

 

余命宣告をされた病人には酷な課題だ。

 

今さらそんなことを始めて何になるのかという主人公に、死神は、人間は死に際に健康を大切にしなかったことを後悔するのだと語る。

 

暴飲暴食や喫煙など、健康に悪い習慣だけではない。

 

体の異変を感じつつも、目の前の仕事を優先して病気を放置してしまい

手遅れになったことに後悔する人は大勢いる。

 

残りの命を悔いのないように使い切るようにと進言された主人公は

寝る前にストレッチをすることを決める。

 

首や腰に仕事の疲れを溜めないようにと以前から勧められてはいたが

実行に移してはいなかったのだ。

 

そんな主人公に、ガネーシャは伊能忠敬の話を始める。

 

伊能忠敬は健康を保つために食事や睡眠のスケジュールを管理し

規則正しい生活をしていた。

 

自分の行動を徹底的に管理していたからこそ、日本地図を作るという大事業を

正確に進めることができたのだ。

 

健康に気を遣うということは、長生きのためだけではなく、自分の行動を管理し

目標を達成しやすくするという効果もある。

 

つまり、健康に気を遣うことが、夢への第一歩だというわけだ。

 

本の要約サイトフライヤーから引用