著者
河原あず(かわはら あず)
Potageコミュニティ・アクセラレーター。
富士通を経て、2008年からニフティが運営する(当時)イベントハウス型飲食店「東京カルチャーカルチャー」イベントコーディネーター就任。年間200本以上のイベント運営に携わる。2013〜2016年、サンフランシスコに駐在。帰国後、伊藤園、コクヨ、オムロンヘルスケア、サントリー、東急などと数多くのビジネスコミュニティをプロデュース。2020年春に独立し、ギルド制のチーム「Potage」を立ち上げ、コミュニティ・アクセラレーターとしてイベント企画、企業のコミュニケーションデザインなどを手掛ける。
藤田祐司(ふじた ゆうじ)
Peatix Japan株式会社共同創業者 取締役・CMO(最高マーケティング責任者)。慶應義塾大学卒業後、インテリジェンス(現パーソルキャリア)で営業を担当後、2003年アマゾンジャパン(現アマゾンジャパン合同会社)に入社。最年少マネージャー(当時)としてマーケットプレイス事業の営業統括を経て、Peatixの前身となるOrinocoを創業。国内コミュニティマネージャーチームを統括した後、営業、マーケティング統括を兼務。
2019年CMOに就任し、グローバルを含めたPeatix全体のコミュニティマネジメント、ビジネスデベロップメント、マーケティングを統括する。
本書の要点
- 要点1:コミュニティづくりは、「方向性を決める」「具体的な企画を立て、計画に落とし込む」「参加者を集める」の3ステップで進めよう。
- 要点2:イベントの企画も3ステップで進められる。まずはイベントの「トーン」を決め、次にアイデアを広げながら内容を詰め、最後に集客の施策を打とう。
- 要点3:コミュニティの効果を数値で測ることは難しい。KPI(重要業績評価指標)をうまく定めて、社内でのコミュニティ事業に対する評価を高め、仲間を増やそう。
本書の要約
コミュニティを立ち上げる
コミュニティのつくりかた
著者らが考えるコミュニティの定義とは、「参加者が目的意識を持って能動的に関わっている」「参加者同士が相互にコミュニケーションできる」という2つの要素が備わった人の集まりだ。
お客さんが受動的に観るだけのアーティストのライブやスポーツ観戦、講師が一方的に話すだけのセミナーはコミュニティとは言えない。
本書では、参加者一人ひとりが主体的に動き、それぞれが目的を持ってつくる「場」をコミュニティと呼んでいる。
特に取りあげるのは、企業が経済活動を活性化する目的でつくる「ビジネスコミュニティ」だ。
本要約で単に「コミュニティ」と書いている場合は、ビジネスコミュニティのことを指している。
参加者との交流を通じて、自社の製品やサービスへの愛着を育み、魅力を高める。そんなコミュニティづくりのための、3ステップをご紹介しよう。
コミュニティづくりの3ステップ
第1ステップは「方向性を決める」だ。コミュニティづくりは、「何のためにコミュニティを運営するのか」を決めることから始まる。
具体的に自社の課題に関連した目的を端的な言葉で表現し、それをコミュニティの「ビジョン」とする。
医療器具メーカーの消費者向けコミュニティであれば「自社の信頼感を武器に、楽しく健康的な体づくりのできるコミュニティをつくろう」といった具合だ。
ビジョンが明確になったら、「具体的な企画を立て、計画に落とし込む」という次のステップに移ろう。
まずは「誰に向けた企画か」ということを考え、ターゲットが決まったら、コミュニティの構成要素である「イベント」と「コンテンツ」の実践に入る。
本の要約サイトフライヤーから引用